« 日本ファーストは小池ファースト | トップページ | 日光軌道線がバスで復活 »

2017年8月 8日 (火)

大正時代にC58が!

ビッグコミックオリジナルで連載中の『昭和天皇物語』。現在は皇太子時代の話ですが、作家で昭和史研究家の半藤一利氏が原作を手掛けてる事もあり、しっかりしたストーリーには定評がありますが、今回ビジュアル面でやらかしてしまいました。

1915年(大正4年)3月、皇太子裕仁親王(のちの昭和天皇)が神武天皇陵を参啓する為、お召列車で奈良へ向かうシーンがあるのですが、その牽引樹のナンバーが驚く勿れ「C58 1」と記載されてるのです。この時代のお召し機は2B テンダ機の6419か、2Cテンダ機の8704ですから、1938年(昭和13年)に製造されたC58 1が登場するのは、明らかに間違ってます。

さらにこの「C58」、よく見るとボイラーが太く、軸配置が2C1のパシフィック型になってます。C58の軸配置は1C1のプレーリー型ですから、遠くから見るとC59にしか見えませんが、もちろん1941年(昭和16年)生まれのC59は大正時代には存在してません。殿下の為に時の流れを超えて未来からやって来たというなら話は別ですが、そんな事はもちろんありません。半藤氏にとってSFは専門外だし。

更に言えば殿下が御乗されてる御料車も、時代的には現在明治村で保存されてる「5号御料車」のはずですが、窓の配置は明らかに、同じく明治村で保存されてる「6号御料車」のようです。でも屋根の形状は5号御料車なので、率直に言って「え、何で?」という感じです。また、最後部に展望車が連結されてますが、唯一の展望御料車である「10号御料車」の1922年(大正11年)なので、これも間違ってます。

おそらくスタッフがよく調べず、断片的な情報のみを集めて検証せず作画に入った為、このようなミスが生じたと思われます。京都鉄博に聞けばいくらでも教えてくれるのに、そんな事も思いつかなかったのでしょうか?物語自体は面白いので、せめて単行本版では描き直して欲しいです。

ちなみにC58は何度かお召列車の牽引に起用されてますが、「C58 1」は現役時代一度もお召をけん引した事はありません。京都鉄博でのお召仕様展示はあくまでもイメージという事で。

« 日本ファーストは小池ファースト | トップページ | 日光軌道線がバスで復活 »

鉄道」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大正時代にC58が!:

« 日本ファーストは小池ファースト | トップページ | 日光軌道線がバスで復活 »